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モアイ像

20世紀最大の謎

モアイ像

チリのイースター島に、その数1000体もの人面を模した石造彫刻が多数存在する。それらはモアイ像であり、20世紀最大のミステリーとされている。平均、大きさ3.5m、重量20トンで、最大のものは20m、重量90トンに達する。

東端と西南端の狭い切り立ったがけを除きほぼ島の全周にまんべんなく配置されている。おそらく祭祀目的で立てられたと推測されるが、実際の祭祀形態については諸説あり、定説はいまだない。モアイが作られた目的が不明なのは、島民が奴隷として島外に連行され、さらに解放後、天然痘により島民の大半が死亡し記憶も途絶え、島固有の文化である、文字板コハウロンゴロンゴを読めるものもいなくなり、さらにキリスト教布教の際、コハウロンゴロンゴが多数焼かれてしまい、これらのごく一部しか残っていないためである。

モアイの運搬方法

モアイの材料となっている凝灰石は海岸周辺には存在せず、島内の山から切り出され運ばれたといわれている。運搬方法は、木製のソリに横倒しにして乗せ、大勢が縄で引っ張り、目的地に付いたらてこの原理で立たせるという方法であるが、確かではない。

モアイの謎

モアイ像2

モアイという言葉は、その語源ならびに意味は諸説があって特定に至っていないため、現在も不明である。だが、最大の謎は建造目的であろう。この建造目的に対して、ようやく答が見つかりつつある。

近年の調査で、モアイの台座から人骨が多数発見されたのである。このため、「モアイは墓碑であった」という説が有力になりつつある。

モアイのその独特の形状についても、起源が未解明である。他の地域の似たような形状の石像から起源が求められているが、いずれの説も特定には至っていない。中には、日本の猿石に起源を求める説もある。

また、南米のティワナク遺跡の石像群との関連も指摘されているが、未だにどちらが先でどちらが後になるかの議論には結論を見出せずにいる。
モアイの起源が完全に定説になる段階までに仮説を絞れずにいるその最大の理由は、モアイの形状があまりにも独特なために、イースター島以外では似たような形状の石像がほとんど存在せず、関連性を突き止められないためである。

モアイには目がはめ込まれていた事がわかっており、復元されたモアイには目がはめ込まれた物も多数存在する。目の材質はサンゴ質の石灰岩であることが判明している。
しかし、イースター島近海にサンゴ礁が無いことから、イースター島原住民の交易ルートがいかなる物であったか、という新たな謎が生み出された。他の海域との交易が無ければ、サンゴ質の石灰岩をイースター島にて入手する事ができないからである。

モアイには帽子をかぶったような形の物も発見されている。これは当初地位をあらわす帽子か、女性の髪形を復元した物とされていたが、その後は男性の結髪を再現した物である事が明らかにされた。

これにより、「モアイは男性像である」という説が確立された。

参考文献 : ウィキペディア フリー百科事典