ジャージーデビル
アメリカ、ニュージャージー州で200年以上にわたって目撃されいるのが、謎の未確認生物「ジャージーデビル」だ。
ウマのような顔に、コウモリのような翼、赤または黄色に光る目、4本の牙、水かきのようなものがついた足、空中を飛行して移動するという。また、性格はきわめて凶暴で、肉食の怪物とされている。
実はこの地域では、1735年に同州最大の森林地帯にあるパインバレンズで生まれた乳児が、ウマのような顔とコウモリのような翼を持つ悪魔に変身したという伝説が語り継がれている。そして19世紀初頭以降、その伝説の悪魔に似た謎の怪物が、目撃され続けている。
最古の目撃報告は1800年代初頭に、スティーブ・ディケーターという人物が翼の生えた怪生物に遭遇し、その翼を銃で打ち抜いたという記録が残っているのだ。
主な目撃情報
- 1925年
- ニワトリやヒツジが、牙を持ちカンガルーのように飛び跳ねる奇怪な生物に襲われるという事件が発生した。
- 1951年11月22日
- ニュージャージー州ギブスタウンの少年達が、体長2mの半人半獣の奇怪生物を目撃。この時、不安になった住民の要請で、警官が現場に派遣される騒ぎにまで発展した。
- 1966年
- 同州ムリカ川沿いの農場で、アヒル31羽、ガチョウ3羽、ネコ4匹、イヌ2匹が惨殺されるという衝撃的な事件が発生。殺された犬の一匹は体重9キロもあるジャーマンシェパードだったが、なんと一片の肉塊と化していたのであった。
- 1993年
- 深夜、パインバレンズを車で走行中の森林警備隊員のジョン・アーウィンが、森の中から現れた怪物と遭遇。怪物は体長約1.8m、黒い体毛が濡れてもつれていたという。
その後も目撃情報が相次ぎ、遂に1999年、ジャージーデビルの存在を調査する「ザ・デビル・ハンター」という団体が結成された。なお、2006年9月にも、ジャージーデビルは出現。州最大のワットン森林地帯を横断するハイウェイを走行中のドライバーが、恐竜のような生き物が翼をはためかせながら、目の前を通り過ぎたという。
ちなみに、少し前にフロリダ州在住の男性が、ジャージーデビルの胎児を所有していると主張して話題になったが、真偽のほどは、科学的な鑑定がされるまで定かではない。
正体について
未確認生物の中で1,2を争うほど醜い姿のジャージーデビルは、目撃情報が多いにも関わらず、一向に手がかりが掴めていない。ワシントンのスミソニアン研究所に所属する生物学の権威は、その正体を地下の洞窟で生き残った「古代の翼手竜」であると推測している。
最有力の何かの奇形生物である可能性が高いのは、醜さを見てもお解りいただけるだろう・・・。それにしてもこの写真は色んな意味でひどい。
参考文献 : 未確認動物UMA大全 並木伸一郎 (Gakken)